メラノキシロンアカシア(ブラックウッド) Acacia melanoxylon (マメ科 アカシア属
 メラノキシロンアカシアはオーストラリア原産の常緑高木であり、黒褐色を帯びた良材が得られるので、ブラックウッドとも呼ばれる。常緑のアカシアの中では比較的低温に耐えるので関東以西の沿岸部などの気温が低下しにくい場所では越冬できる。
 直根をよく形成し、根張りもよいので荒地への植栽には適している。種子からの発芽で急速に生長するので、早期樹林化には適している樹種のひとつであろう。岡山県の王子ヶ岳では、山林火災の跡地に治山植栽された。良好な生長を示しており、斜面下部では、同時に植栽されたクヌギやコナラなどを被陰してほぼ純林を形成している。この森林も頻発する火災で一部が焼失してしまったが、残った根から随所で再生し、焼失前よりも大幅に個体数が増加してしまった。旺盛な生長を見ていると、ニセアカシアによる治山回復の失敗事例と共通する部分が気になってしまう。生育状態を注意しながら観察する必要がある。
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