サキシマフヨウ Hibiscus makinoi (アオイ科 フヨウ属
サキシマフヨウ Hibiscus makinoi

 沖縄の植物にはヤンバル○○とかシマ○○、リュウキュウ○○などのように、本土の植物の頭に沖縄や島を意味する言葉、地名が付いていることが多い。サキシマフヨウもその1つである。先島(さきしま)は宮古・八重山諸島の総称。サキシマフヨウは鹿児島県西部の島から琉球にかけて分布する。

 海岸から沿岸部の平野、斜面下部、丘陵地帯の林縁、農耕地の周辺、伐採跡などで見られる。樹高は数m程度。葉は5角形であるが、海岸の強風が当たる場所なのであろうか、尖った所がなく、丸みを帯びているものもあった。両面とも星状毛が多い。花は美しく、9月から1月。冬にこのような美しい花が咲く風景は、まさに沖縄である。花は白〜淡紅色。種小名はmakinoiであり、牧野富太郎の献名となっている。

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