オオオニバス Victoria amazonica スイレン科 オオオニバス属
 オオオニバスはアマゾン原産の一年草で、日本では温室内の池で栽培されている。葉の直径は2m近くなるので、子供なら乗せることができる。時折マスコミでその様子が流されていたりするのでご存じの方も多いであろう。一年草といっても熱帯の話なので、数年は生長するという。葉の縁の立ちあがっているものの、オニバスとよく似ている。葉裏の赤紫色や棘の多さ、てっきり同じ属だと思っていたら属が異なるとのこと。残念ながら開いた花にはお目にかかれなかったが、オニバスよりも大きくて美しそうである。
 子供を乗せることができる程の浮力。急な増水があれば葉が破壊されてしまうに違いないが、アマゾンではそんなことはないのであろう。ゆったりとした水の流れ、ゆっくりとした水位変動の水域でなければとても成り立たない葉の形である。アマゾンの年間平均降水量は2000mm。雨期と乾期がはっきりしている気候なので、ほぼこの水量は半年間の降水量なので、雨期には日平均で10mmほどの降水があることになる。葉のお皿に大量の雨水がたまることになるはずであるが、その水はどうなるのだろう? 葉の縁にある2カ所の切れ目から排水されるのではあろうが・・・温室の中のオオオニバスではそんなことはわからない。現地の姿をみたいものである。
オオオニバスオオオニバスのつぼみ
株の中心部オオオニバスの葉(新宿御苑の温室)

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