ヨウシュトリカブト Aconitum napellus (キンポウゲ科 トリカブト属
  氷河によって削られたU字谷の谷底に広がる草原、流れの側に濃い青紫色の花が点々と、あるいは群れて咲いていた。海抜2000mを超えた高山草原ではあるが、放牧された牛が点々と見えるので、有毒植物ではあろうと思っていた。休息のときに近寄ってみることができ、トリカブトであることがわかった。
 花は美しく、茎もしっかりして直立して姿もよいので日本にも導入されており、ヨウシュトリカブトの和名がある。草丈は1.5mにもなるとのことであるが、1mを超えるものには出会わなかった。葉は掌状に5〜7深裂し、さらに細く裂ける。谷などの水分の多い、肥沃な草地に生育し、スイスでは800m〜2600mと分布は広い。
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