ノーザン・アネモネ Anemone parviflora キンポウゲ科 イチリンソウ属
 8月のお盆時、カナディアンロッキーの高原で花茎の上に丸い果実状のものを付けた植物が点々と生育していた。キンポウゲ科に見えるが遅かったようで、花が見えない。残念がっていると、ガイドさんが1本だけ咲き残っているのを見つけてくれた。今にも散ってしまいそうな花であった。
 Northern anemone あるいは Small-flowered anemone は北アメリカの中部から西部、アラスカやカナダを中心とした地域に生育する。生育地は石灰岩地の小川の周辺など、アルカリ土壌のやや湿った場所である。春から夏にかけ、高さ30cmほどの花茎に1つの花を咲かせる。花弁に見えるものは萼であり、上面は白色であるが、下面は青色を帯びている。花が終わると直径1cmほどの球形の果実を付け、やがて崩れて毛の多い種子を散布する。
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