センニンソウ Clematis terniflora DC. (キンポウゲ科 センニンソウ属) |
センニンソウは日本全国に分布する半木本性の常緑ツル植物。葉は3〜5に分かれた複葉であり、葉柄や葉の中間部分などで他のものに巻き付く。花は8月から9月に開き、4枚の花弁にみえる顎片は十字型に開く。花はたくさん集まって咲き、遠くからもセンニンソウであることがよくわかる。畑と森林の境目や水路の周辺などによく生育しており、やや水分を好むツル植物のようである。木本あるいは半木本と記載している図鑑が多いが、木本といえるほどに太くなっているものにお目にかかっていない。葉の質感も草本的である。草でもいいのかもしれない。 キンポウゲ科の植物には有毒であるものが多いが、センニンソウも毒草であり、牛や馬は食べない。道端に生えており、棘もないので一見牛馬が食べるには手頃な柔らかさのように思えるが、十分に防衛対策を施している。道端のような刈り取られる場所に生育できることの一端がここにある。 |