イソノキ Rhamnus crenata (クロウメモドキ科 クロウメモドキ属
 イソノキは6月から7月に葉腋に花序をだし、黄緑色の小さな花を咲かせる。花が十分開いてから撮影しようと待ち構えていたが、わずかに先端が開くものの、一向に「開花」と言った状態にならない。おかしいな、と注意してみると、アリが花の中に頭を突っ込んでいる。花をあまり開かず、蜜を吸いにくる昆虫に花粉を媒介してもらう仕組みらしい。イソノキの花は一斉には開かない。おそらく、一月程度の長い期間、一つか二つほどの花を開いている。最初に開き、受粉に成功した花はすでに果実を形成しているが、まだつぼみの花もある。なぜこのように長い期間をかけて花を開くのかはわからないが、イソノキの開花時期は梅雨であり、受粉に失敗してしまうこともあるので、まったく果実を実らせることができないことを回避しているのではないかと思う。
  イソノキのつぼみは先端が5つに割れて開花する。直径5mmほどで、淡い黄緑色。花弁に見えるものは萼で、内部に短い花弁が5枚ある。
花を付けたイソノキ
開花したイソノキの花訪れたアリ

1.イソノキ 2. 3. 4.果実
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