チシマワレモコウ Sanguisorba tenuifolia var. grandiflora Maxim.; S. grandiflora Makino |
チシマワレモコウは亜寒帯から寒帯に分布するワレモコウの仲間の1変種。多年草で、草原を好み、北海道(礼文島、知床山地、日高山地など)、千島、サハリンに分布する。北海道の低地で見かけるナガボノシロワレモコウによく似ているが、明らかに全体に小型であり、花序が短く、垂れ下がることが無い点、またナガボノシロワレモコウの小葉は細長いのに比べ、小葉の幅が太い点で区別できる。おそらく、より北方に適応した種類なのだろう。 夏に花序を数個付ける。花序の長さは約3-4cnで、小さな花が密についている。花序は短いので、あまり先端が垂れ下がるような印象は受けない。植物体の高さは花序が伸びると、約40cmになる。 |
文章・画像:太田 謙 |