セイヨウヤブイチゴ Rubus fruticosus agg. (バラ科 キイチゴ属
北米原産(?)の木イチゴ、欧米ではブラックベリーの名でジャム用に広く栽培される。近年日本でもまれに植えられ、野生化したものもある。この写真は、造成法面に生育していたものである(1998/05/30)。果実はおいしいということなので楽しみである。花は薄いピンクで美しいが、棘は強じんでとても痛い。採集や標本作製には難渋する植物である。広がりそうな気配であり、うれしさ半分、痛さ半分というところか。
その後、花屋さんでブラックベリーの苗を売っているのを見つけた。確かにセイヨウヤブイチゴとよく似ているが、野生化したものとは少し違う雰囲気がある。道ばたや造成地に生育しているものは基本種であり、苗として販売されているものは品種改良されたブラックベリーとするのが正しいようである。
真冬に久々にセイヨウヤブイチゴに出会った。総社市の高速道路法面から垂れ下がっていた（2001/01/16）。真冬でも緑葉を維持している。これは常緑か・・・？
セイヨウヤブイチゴにであった場所はどちらも牧草の吹き付けによる緑化が行われた場所であった。おそらく輸入された牧草種子の中に紛れ込んで侵入したものであろう。種子の輸入には、注意が必要である。
