ウラジロノキ Sorbus japonica (バラ科 ナナカマド属
 ウラジロノキの葉は、アズキナシとよく似ている。しかし、裏面に毛を密生させている点では、明瞭に異なっている。葉の裏に白毛を密生させているのは何故であろうか? 下の画像は、岡山県沿岸域の最も乾燥する地域の山頂付近に生育していたウラジロノキである(撮影8月17日)。葉は表を中に丸まっており、白毛を密布した裏面を夏の光にさらしている。白色の毛は、水分の蒸発を防いでいるとともに、太陽光を毛で反射しているわけである。水分のすくない状態で、強い日照があたることは致命的なダメージになりかねない。高木となる木本植物でありながら、このような光に対して臨機応変に対応する植物は珍しい。このような能力をもっているために、尾根や山頂などの乾燥する場所における生育が可能となっている。

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