ドクゼリ Cicuta virosa セリ科 ドクゼリ属
釧路湿原のドクゼリ
 ドクゼリは湿原の中を流れる小川のほとりや表水のある沼沢地などに生育する大型のセリ科植物。草丈は1m以上になり、3回羽状複葉の葉を広げる。日本三大毒草だそうで、植物体の全体が猛毒なのだそうだ。北ヨーロッパから北アジア、北アメリカなどに分布し、英語名はcowbane、Northern water hemlock、Mackenzie's Water Hemlock.
baneは毒の意味なので、牛+毒:hemlockも毒草の意味で、ドクゼリである。東西を問わず、毒草であることが知れ渡っている。

ドクゼリの葉
花を咲かせたドクゼリドクゼリの花序
花の近接ドクゼリの根茎
 岡山県の国指定天然記念物である鯉ヶ窪湿原で、ハンノキ林をイノシシが荒らしてしまったことがあった。早春の出来事であり、リュウキンカを食べたらしいのだが、泥濘の中に握りこぶしほどのドクゼリの球根状の地下茎がたくさん散らかっていた。ドクゼリが猛毒であることをイノシシはよく知っていた。
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