ナガバタチツボスミレ Viola ovato-oblonga (スミレ科 スミレ属)
 ナガバタチツボスミレのように、根出葉と茎葉の形が違う植物は結構多い。季節によって葉の形が違うと種の同定に困ることになる。ナガバタチツボスミレの根出葉は幅2〜3cmの円腎形で基部は深い心形(ハート形)になっており、表面の葉脈付近は紫色を帯びていることが多い。裏面は全体に紫色である。冬の間はこのような根出葉だけからなっているが、早春から花茎を出し、次第に立ち上がって三角形の茎葉がでる。5月も終わり頃になると花の数は少なくなる。夏には根出葉の数は少なくなり、茎葉は更に細長く、被針形となる。紫色は目立たなくなり、裏も緑色になる。
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