アカミタンポポ Taraxacum laevigatum  キク科 タンポポ属
 アカミタンポポは岡山市など、温暖・少雨を特徴とする瀬戸内気候の中でも典型的な地域の都会に多い帰化タンポポである。ヨーロッパ原産であるが、主に地中海沿岸などの乾燥気候の地域に適応した種であり、瀬戸内海気候との共通性がある。中国地方では、岡山市と対岸の高松市などでは多いが、やや雨量の多い地域では急激に少なくなり、帰化タンポポとしてはセイヨウタンポポが急増する。おそらく、全国的にはあまり多くは分布していないであろう。
 植物体は夏でも休眠せず、一年中観察することができ、盛夏には少なくなるものの一年中開花・結実している。アカミタンポポは染色体を3セット持っており(3n)、単為生殖を行う。他の個体と花粉を交換する必要がないので、一斉に開花する必要はなく、条件さえ揃えばだらだらと一年中花を開く(もちろん春にたくさん開花する)。総苞外片は反り返って、帰化種の特徴を示している。
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