サブアルパイン・フリーベン Erigeron_peregrinus (キク科 ムカシヨモギ属) |
カナディアンロッキーの亜高山草原を彩っているのは本種とハートリーフ・アーニカ、そしてインディアンペイントブラシであろう。この3種が群れ咲いていると、幻想的な景色となる。英語名はSubalpine fleabane, wandering daisy。fleabaneはノミの駆除に効果があるキクの意味だそうで、ハルジオンやムカシヨモギ属、ヨモギ属などの仲間の総称。亜高山ノミヨケソウの意味になって、味気ない。もう1つの「さ迷えるデージー」は、主語がわからない。来訪者がさ迷うほど美しいのか、この植物があちらこちら放浪するのか? サブアルパインフリーベン、あるいはトール・パープル・フリーベンを最初に見たときには、アズマギクであると思ったが、少し背丈が高い。同じ属なので、生態的にも近いのかもしれない。本種は北アメリカのカリフォルニアからコロラド、アラスカにかけての亜高山草原に生育する。本種は泥炭地や湿った草原、亜高山から高山の草原、崖錘などに生育するとのこと。根生葉は被針形からサジ形。10〜40cmの花茎を出し、やがて茎葉の部分から枝分かれして数個の頭花を付ける。花の色は白、紫、バラ色。ここに掲載したものは無毛のようなので、基本種であろう。 |