ホソバワダン Crepidiastrum lonceolatum (Houttuyn) Nakai (キク科 アゼトウナ属
 ホソバワダンは太い木化した根茎を持っている。岩場に生育していた個体があり、太い根茎をみることができた。なんともすごい根茎である。葉の付着跡があるので、画像に写っている部分は茎とするのが正しかろう。この茎の先端から根出葉が出ているが、羽状に深裂した葉のものと、さじ形の長楕円形のものとが生育していた。図鑑では、すべて長楕円形となっており、羽状深裂の記載がないが、どうみても同種の変異のように思える。葉の形がこのように大きく変化することはよくあるが、若い個体と成熟した個体というわけでもなさそうである。牧野植物図鑑には、「葉がボロギクににた羽状に深く裂けるものをソテツナ var. pinnatiloba Mak.という.」と記されており、このようなタイプのものかもしれないが、生育状況から見れば同種内の変異ではないかと考えたい。


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