コイブキアザミ Cirsium confertissimum (キク科 アザミ属) |
コイブキアザミは滋賀県伊吹山の山頂草原にのみ生育する多年草。山頂付近に群生し、頭花や葉が密について、一見してオヤ!このアザミは違うな!と思える姿である。環境庁 2000では、絶滅危惧U類にしていされており、滋賀県や岐阜県のレッドデータでも指定されている。コイブキアザミは伊吹山では多いアザミであり、高さ1m近くに生長して群生している。比較的小さな頭花を多数つけるのも特徴で、美しいが棘も鋭く、痛い植物でもある。 アザミの仲間は変異に富んでおり、交雑して雑種ができる事も多く、分類が難しい場合が多い。このようなこともあって、コイブキアザミはヒメアザミから生じたとする見解があったが、染色体の研究などからコイブキアザミは2n=34の2倍体であり、ヒメアザミが2n=68の4倍体であり、先の見解は否定された(上野 2011)。上野さんには貴重な情報をいただきありがとうございました。 |