ノブキ Adenocaulon himalaicum (キク科 ノブキ属) |
ノブキは北海道から九州、朝鮮・中国・ヒマラヤに分布する多年草。湿った山道の腋や谷川の岸などに生育する。葉は薄くて大きく地面に広がる。葉柄には翼があり、裏面脈上には毛がある。夏から秋にかけて花茎を形成し、順次花を咲かせるので、花と果実が同時に観察できる。花は白色で雌花は頭花の周辺部にあり、中心には雄花がある。周辺の雌花は稔ると棍棒状の果実ができ、中心部の雄花は落下して、その跡が中心に白い点となって見える。果実には粘液を出す濃紫色の粘腺点があり、これで動物に付着して種子を散布する。粘着型のやっかいな引っ付き虫の1つである。 |
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