オニノゲシ Sonchus asper (キク科 ノゲシ属) |
オニノゲシの茎の上部には、腺毛がある。とはいっても、下部から中部の太い部分には、ほとんどないが、上部に至るほど腺毛が多くなる。茎から突出し、先端が平坦なおもしろい形の腺毛である。掲載したオニノゲシは、茎の上部に至るほど腺毛が多くなり、いくつかの頭花がつく茎には腺毛が密生するといってもよい状態である。しかし、花柄には腺毛がない。茎の上部と花柄に腺毛が密生するものをケオニノゲシ forma glandulosa と呼ぶとのことであるが、茎の上部(花序柄?)には腺毛を密生するものの、花柄には腺毛がないので、オニノゲシとしておく。腺毛の量に関しては、多いものや少ないものがあり、あまり気にしなくてもよいのかもしれない。 腺毛の有無に関しては、ノゲシも含めて図鑑で見解の違いがある。今までの観察では、オニノゲシには多少とも腺毛があり、ノゲシには腺毛がないと考えている。 オニノゲシのロゼットの形は変異が大きい。おそらく、発芽時期に幅があり、さまざまな段階で冬越しをするためではないかと思う。明らかに「オニノゲシ!」といえるようなトゲトゲの、あまり深裂しない葉を持つものもあり、羽状に深裂してノゲシと区別しにくいものもある。区別点としては、大きく成長したものほどではないものの、やはり棘であろう。 |