ガンコウラン  Empetrum nigrum L. var. japonicum K. Koch
 ( ガンコウラン科 ガンコウラン属 )
ガンコウランは北地に生える小型で匍匐する常緑小低木。日本では本州中部以北に見られ、基本種が北半球に広く分布する。森林限界より高所にある高山植生の代表的な植物の一つであり、ツツジ科の小低木とともにカーペット状の小低木群落をつくる。ハイマツ帯の林縁や高い山の風衝地、またミズゴケ湿原の中の小さな凸地(ブルト)の上などに生育し、密な群落となることもある。日当たりの良い場所に生育する植物であり、日陰や薄暗い場所には生育しない。またどうやら水は嫌いなようで、水に浸かるような場所には生えないようで面白い。
 茎がうねりながら横に走り、葉を密につけながら伸びる。葉は長さ1cm程度、茎の先端の方にだけ葉があり、試験管ブラシのような姿になる。果実は黒くて鈍い光沢がある。大きさは直径8mmくらいで、食べることが出来る。
文章・画像:太田 謙
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