ツルコケモモ Vaccinium oxycoccus Linn.  (ツツジ科 スノキ属
 ツルコケモモは本州中部以北の高層湿原に生育する矮小低木。常緑であり、茎の直径は1.5mmほどしかない。湿原や高山に生育する植物には小型なものが多いが、ツルコケモモも最も小型な木本の一つである。茎は所々から根を出してミズゴケの上を這い、先端部は立ち上がって、直径1cmほどの可憐な花を開く。花冠は4裂し、そっくり返って錨型となる。小型の植物でありながら、秋には植物体の大きさにふさわしくない大きさの(直径1cmほど)赤い実を付ける。しかし、湿原の貧栄養さのために、どの個体でも花や果実を付けるわけではない。葉は秋には赤褐色に紅葉する。
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