ハレニア・エリプティカ Halenia elliptica (リンドウ科 ハナイカリ属) |
中国四川省のチベット高原の岷江源(3485m)、薄紫色の花を咲かせているハナイカリに出会った。ヤクが放牧されている草原なのに草丈が高い。もちろん低いのもあるのだが、60cmを超えているものも点々と見られる。日本に生育しているハナイカリも時に高くなるが、これほどではないと思う。他の植物が刈り込まれたように低い中、すっくりと花茎を伸ばして花を咲かせている姿は、奇異に思えた。草食動物に食べられにくいのかもしれない。垂直的な分布は広いようで、2000〜4500mとの記述がある。 中国名は楕円葉花錨の意味、学名の種小名も楕円の意味なので、マルバハナイカリということになるでしょうか。 根生葉はあまり大きくなく、短い葉柄があり、茎葉は茎を抱く。花は薄紫色落ち着いた渋い色。 ずいぶんと昔になってしまうが、岷江の中・下流域を調査したことがある。今回はその源流に立ったわけであり、感慨深かった。 |
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