ヒメオドリコソウ Lamium purpureum (シソ科 オドリコソウ属)
ヒメオドリコソウはヨーロッパ原産の帰化植物で、一年生の草本。明治時代中期にすでに東京に侵入しているのが確認されているが、広がりつつあるのはここ数十年のようである。本州にのみ分布が報告されていたが、この画像は香川県小豆郡土庄町豊島であり、行政区画としては、四国にも分布しはじめている。
1枚目の画像はオドリコソウといっしょにヒメオドリコソウが生育している状況である。和名はオドリコソウと同属であるが、より小さいとの意味である。オドリコソウと生育立地は似ているが、オドリコソウが多年生であるのに比べ、ヒメオドリコソウは一年生草本であるので、より安定した場所にオドリコソウが、より撹乱の激しい場所にヒメオドリコソウが生育する状況になるはずである。
半日陰に生育している場合には、1枚目の画像のように全体が緑色であるが日照の強い場所では2枚目のように赤紫色を帯び、全体が赤紫色になることもある。山野草として栽培されることもあり、分布の拡大に一役買ったと思われる。