ヒイラギ Osmanthus heterophyllus (モクセイ科 モクセイ属) |
ヒイラギの葉は硬くて厚く、乾燥に対応したものとなっている。葉の長さは3〜5cm。葉脈は硬くて木質化しており、鋸歯に伸びて棘となる。鋸歯の変化した棘は、若木でよく発達し、老木では全縁となって、葉の先端だけとなる。葉の裏面はやや平滑で、拡大すると緑色の点がある。 ヒイラギは魔よけに使われる。イワシの頭などの臭いの強いものを葉の棘に差し、鬼門や戸口に飾るのであるが、今では廃れてしまった。ヨーロッパにも同じような習慣があるらしく、クリスマスの飾りとして生き残っている。クリスマスケーキなどによく使われる赤い実のついたセイヨウヒイラギの飾り物はそのような風習がクリスマスに取り込まれたものであろう。このセイヨウヒイラギは棘を持っていることや葉の形は良く似ているが、モチノキ科の植物である。 |