ウスギモクセイ Osmanthus fragrans var. thunbergii (モクセイ科 モクセイ属
 キンモクセイの香りが流れてくると秋を感じる。キンモクセイの中に時折、色の薄いものがあって、ウスギモクセイ(薄黄木犀)と呼ばれている。花の色は薄い橙色から乳白色に近いものがある。香りはキンモクセイと同じと思う。白い花を咲かせるギンモクセイも植えられていることがあるが、ギンモクセイは葉の幅が広いので、花が咲いていて葉を見れば簡単に区別できる。
ウスギモクセイ Osmanthus fragrans var. thunbergii
ウスギモクセイの花ウスギモクセイの花
雄しべは2本、中央に雌しべが雄しべは2本、中央に雌しべが
ウスギモクセイの果実葉の裏面拡大
裏面からみた葉
 ウスギモクセイは果実を付ける。その点、ほとんど果実をつけないキンモクセイとは違いがある。葉の形はキンモクセイとウスギモクセイは区別できないが、果実をつけていれば、ウスギモクセイを疑って見るべきである。キンモクセイは雄株のみが日本に渡来しているので果実ができないのだが、ウスギモクセイはどうなのであろう。花の中央を拡大して見ると、2本の雄しべの間にちょこんと雌しべの柱頭らしきものが見える。両性花なのか、それとも雌株なのか、継続観察が必要であるが、少なくとも果実を付ける株の花は雌しべと雄しべがありそうだ。花の時期は、ウスギモクセイがキンモクセイにくらべて2週間ほど早いように思う。少なくとも咲き終わりはやや早い。葉は細長く、わずかに低い鋸歯があるか全縁であり、キンモクセイとは区別できない。
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