ギンリョウソウモドキ Monotrapa uniflora (イチヤクソウ科 シャクジョウソウ属
 ギンリョウソウモドキは本州から九州、東アジア・北アメリカに分布する多年草。8月から10月に地下から茎を形成し、花を咲かせる。花は斜め下向きに咲くが、果実が稔ると最下段の画像のように上向きになる。秋に開花するので、アキノギンリョウソウの異名もある。
 植物全体は白色で光合成色素を含んでおらず、葉は退化し茎に鱗片となって付いている。光合成を行わず、根が他の植物に直接付着していることがなく、菌根を形成していることなどから落ち葉などを分解・吸収する腐生植物であるとされている。花の咲いている姿を見ると、ギンリョウソウ と同じ属であると思っていたがシャクジョウソウ属に分類されている。イチヤクソウ科にはこのような戦略をとる植物が特徴的であるが、花の構造を見ないと区別が付きにくい。ギンリョウソウは春に咲くのに比べ、秋に咲くことで区別が付きやすいが、両者の花期がわずかに夏に重なるので厄介である。
ギンリョウソウモドキ Monotrapa unifloraギンリョウソウモドキ Monotrapa uniflora
ギンリョウソウモドキの花を下から花の内部
果実を稔らせた状態果実は直立する
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