インディアン・ペイントブラシ Castilleja spp. (ゴマノハグサ科 カスティレア属
 前回はほんのわずかしか見ることができなかったが、今回のカナダではたくさん見ることができてある意味満足。インディアン・ペイントブラシには赤や朱、黄、白など多様な色があって、まさに絵を書いている最中の絵筆である。多様な色は花そのものではなく、花を包んでいる苞葉であって、ポインセチアの赤色と同様な関係にある。このために実際の開花期の前後も色づいたままであり、長い期間我々の眼を楽しませてくれる。北アメリカ西部のアラスカからアンデス、北アジアに分布する多年草。

 この仲間にはたくさんの種類があり、さらにそれらが交配して中間的なものができやすいそうで、種の区別が難しいとのこと。調べてみると、これに違いないと思われるものもあるが、ここでは深入りせず、まとめてインディアン・ペイントブラシとしておくことにする。英語名はIndian paintbrush, prairie-fire 。群生していると野火を連想させるという意味であろうか。半寄生のようなので、一面に群生することはないかもしれない。ロッキーの亜高山から高山の草原を美しく彩る花である。
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