ランタナ Lantana camara (クマツヅラ科 ランタナ属)
ランタナは生育にずいぶんと水分を要求する。鉢植えにしていると、2日も水をやらないと葉や花ががしおれて無惨な姿になってしまう。水分蒸散の調節能力が低いようであり、しかも葉は乾燥に対して抵抗性が低いので、元来は常に水を十分得ることができる豊かな立地に生育しているのであろう。室内で栽培してみると、結構大丈夫である。しかし、花の色は野外に比べて薄いのは仕方がない。
地植えにしてみると、旺盛な成長を見せ、枝は伸び上がるが直立するつもりはないようで、次第に横に這う樹形になる。ツル植物と言って良いであろう。鉢植えにしていたときには気づかなかったが、地に植えると幹に棘が出た。ノイバラほどではないが、ちょっと痛い。腺毛の大きくなったもののようなイメージである。
指名手配になったランタナ
ランタナを地植えで栽培してみると、その旺盛な成長力には「野生」を感じた。果実もたくさんできて、緑色から次第に青紫となり、しなびて落下する。種子からは自然に芽が出て、その年の内に花を咲かせるほどになった。樹木性のツル植物ではあるが種子は休眠せず、すぐに発芽できるらしい。原産地が熱帯アメリカであるので、このように条件さえ整っていれば、時知らずなのであろう。
朝日新聞の「花おりおり」で、ランタナがインベーダーとして指名手配されていると記されていた。熱帯から亜熱帯の地域ではランタナが帰化植物として大害草に指定されており、見つけ次第駆除しすべき植物として指定されているわけである。冬季、霜が降りないような地域では、帰化植物となって大繁茂する可能性がある。日本ではどうなるでしょうか・・・