ニンニク Allium sativum  (ヒガンバナ科 ネギ属
 6月の中頃、モモ畑の中を歩いていると薄紫色の球状の花が見えた。最近流行の葱坊主か? と思って近寄ってみるとニンニクの花であった。通常、ニンニクは蕾が出ると花を切り取ってしまう。花を咲かせず、球根を太らせるためである。このために、長らく花を見ることができなかった。梅雨で開花期がずれたためか、モモの手入れが忙しくて手が回らなかったためか、ラッキーにも花が残されていた。葱坊主から苞が取れてたくさんの花が出てくる。花の色はヤマラッキョウに似たものからノビルに似たものまで変異がある。おそらく品種が違うのであろう。結構美しく、活花の花材にはなりそうである。
 原産地はタマネギとともに中央アジアではないかと推測されている。岡山では秋に鱗片を植えつけ、6月から7月のはじめに収穫する。このサイクルはタマネギと同じであり、類似した気候地域が原産であることはわかる。地中海に隣接する地域であり、秋から春が比較的温暖で多湿であり、夏は乾燥する地域なのであろう。
花を付けたニンニク花を切り落としたニンニクの畑
ニンニクの葱坊主そろそろ開花
開花し始めた花花の拡大
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