タチギボウシ Hosta sieboldii var. rectifolia 〔キジカクシ科(ユリ科) ギボウシ属〕 |
タチギボウシは北海道から東北地方の湿原に生育する多年草。母種のコバギボウシに良く似ているが、より大きく花茎の高さは1m近くになる。 タチギボウシとコバギボウシは変種の関係にあり、変異の範囲内であるとして区別しない見解もある。生態的に異なっていないならば同一種としたいので、同一種として記載していたが、Ylistでは変種として区別されているので分けて記載する。 ここに掲載したタチギボウシは北海道ニセコの神仙沼湿原に生育していたものであり、当地のガイドブックにはタチギボウシ H. rectifolia として記載されていた。コバギボウシとの区別点をあげるとすれば、オオバギボウシほどではないが、葉はより大きく、花は筒部が短くベル型にやや急に膨らむ傾向があるなどをあげることができよう。葉柄が長くて葉身も大きく、より草丈が高い湿原の周辺に生育するタイプであろう。葉の大きさは、湿原(場所)によって異なっており、小さいものと大きいものが混在していることはないのではないかと思う。 |