ヒゲスゲ Carex oahuensis (カヤツリグサ科 スゲ属) |
ヒゲスゲは海岸の岩場や砂地に生える常緑の多年草。生育立地からイソスゲ(磯菅)とも呼ばれる。本州(北陸、関東以西)・四国・九州・琉球・ハワイ諸島などに分布する。 大きな株となり、全体のつくりがごつくて硬い。花期は春。頂小穂は雄性、棒状で茶褐色。側小穂は雌性、太くて短い、時に先端に雄小穂をつける。雌鱗片の先端は長さ1.5cmほどの芒となる。ヒゲスゲという名は、長い芒が多数つく様子が髭のようであることによる。 外洋に面する風当たりの相当強い場所に生育していた。条件の厳しい海岸の最前列は樹木の生育が困難であり、草丈も低い。潮風に耐えることができれば、競争相手は結構少ないのかもしれない。 |
文章・画像:太田 謙 |