チャボウシノシッペイ Eremochloa ophiuroides (イネ科 チャボウシノシッペイ属
 チャボウシノシッペイは東南アジアから中国南部の原産であり、世界の熱帯に広く分布する帰化植物。湿った空き地などに生育するとのことであるが、画像を撮影した場所は南西向きの高速道路法面であり、礫の多い乾燥した劣悪な土壌地に生育していた。緑化用のシートに種子が含まれており、これから発芽して定着したものと思われる。茎は地面を這い、マット状の群落を形成していた。別名をムカデシバというそうで、なるほど地面を茎が這っている。葉は幅2〜4mmで、先端付近まで同じ幅。先端で狭まり、突端に終わる。葉鞘は長さ2〜4cmで左右に付き、葉舌の部分に毛がある。花序は茎の先端につき、直立してん画さ30cmに達する。小穂には特徴があり、比べて見るとウシノシッペイに良く似ており、しばしば赤色を帯びるという。
チャボウシノシッペイチャボウシノシッペイ
チャボウシノシッペイ葉鞘と口部の毛小穂
 米の生産に様々な問題点が指摘されつつも農地の基盤整備が進んでいく。大変な経費の支出であり、投資したからには農業が安定的に継続されるよう祈っている。
 さて、基盤整備が実施された跡を見ると、ムカデシバがあぜ道に植栽されている。あぜ道の雑草管理は結構大変であるが、チャボウシノシッペイ(ムカデシバ)を植栽すると密生して他の雑草が生育しにくくなって、草刈の回数を大幅に軽減できるという。しかし、放置しておくと道路や水路に侵入していくであろうと思うがどうであろうか。おやおやこんな植物を植えて・・・・と思う反面、水路まで伸びて落ち込んだカエルの脱出がしやすくなればいいな、と思ったりする。
畦に植栽されたチャボウシノシッペイ畦に植栽されたチャボウシノシッペイ
道路に伸びてきたチャボウシノシッペイチャボウシノシッペイの葉
花序花の近接
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