ウシノシッペイ Hemarthria sibirica (イネ科 ウシノシッペイ属) |
ウシノシッペイは本州・四国・九州、朝鮮・中国に分布する多年草。河川敷や沼沢地周辺の湿った草地に生育する。地下に地表面付近を走る根茎があり、所々から直立する茎を出して群生する。高さは1mを超え、上から1/3程度のところから枝が出て花穂を形成する。質は堅く、しっかりと直立する。葉は長さ20cm以下で、幅は10mm以下。表面の中脈は下1/3で白くなるが、それより先端は緑色で目立たない。葉の縁には小さな歯があり、わずかに引っかかる。葉鞘2〜7cmで葉舌は目立たず、短毛が列生する。花は7月〜9月に咲きく。花穂は特徴ある形であり、記憶に残りやすい。長さは5〜8cmで、1本の花序のように見えるが、実は枝分かれした小穂が花軸のへこみに密着しているために、1つのまとまった形となっている。 |