タチシオデ Smilax nipponica (ユリ科 シオデ属
 タチシオデは本州から九州、朝鮮・中国に分布する多年草。山地の林縁や明るい草原などに生育する。太い地下茎があり、春に勢いのあるシュートを出す。花が咲くシュートに付く葉は被針形に近いが、勢いのないシュートの葉は幅が広く、卵状楕円形。葉柄の基部から巻きひげを出して他の植物にからみつく。5月から6月にかけ、葉腋から花序をだし、緑色の花を付ける。雌雄異株である。
 タチシオデはより分布域の広いシオデに似ているが、生長の初期に立ち上がるとの意味であるが、やがて他の植物に巻きひげでからみつくので、立ち上がるかどうかのみで区別することはできない。タチシオデの葉は薄くて光沢がなく、裏面が粉白色である点、花を5月から6月にかけて開く点(シオデは7月から8月)、花被片は反り返らず、雄しべの葯が長楕円形で長さ1mm弱(シオデは線形で1.5mm) などで区別できる。
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