ウバユリ Cardiocrinum cordatum (ユリ科 ウバユリ属) |
ウバユリの花は長さ7〜10cmで、花被片は緑白色。内部には褐色の斑点がある。花被片は基部まで分かれており、筒状にはなっていない。花はあまり開かず、花被片の隙間から内部がわずかながら見える。上側の花被片2枚は他のものよりやや細く、雨風を遮る屋根のようにも見える。花被片の内側には褐紫色の斑点があり、奥にいくほど色濃くなっている。雌しべは長く、雄しべは6本であるが、それぞれ長さが違い、雌しべに寄り添うように垂れ下がっている。果実は秋に稔り、晩秋に裂開して種子を散布する。種子は扁平で膜があり、風で散布される。開いた果実にの開いた間には、レース状の糸がある。おそらく強い風が吹くときだけに種子が吹き飛ばされるための仕組みではないかと思う。 |