マウンテン・デスカマス Anticlea elegans (メランチウム科 リシリソウ属
 Mountain Deathcamas or Elegant Camas 辞書でDeathcamasをひくと「米国西部などで羊などの草食動物に中毒を起こさせる球根植物の総称」とあって、これも有毒か・・・・と感心する。確かに、高山の道端にスックと立って、Elegantである。Camasはユリ科の球根植物Camashからきているのではないかと思う。ホワイト・カマス White Camasと紹介しているサイトもある。

 出会った場所はカナディアンロッキー、海抜2200m付近の谷筋の山道の道端。高山帯の道端に生育している様子を見れば、食べられる植物ならば、真っ先に食べられてしまうはず。見かけは美味しそうです。北海道の利尻・礼文などに生育するリシリソウと同属。利尻を来訪したときには出会わず、今後の課題。しかし、大型草食獣がいなければ、絶滅の可能性あり、ということではあります。

 葉はイネ科あるいはスゲにも似ており、柔らかくてW字型に折れ曲がっている。粉白色である点も特徴。花はクリーム色で花弁の中央に緑色の班がある。その点、アケボノソウにイメージが似る。最近までユリ科に分類されることが多かったが、メランチウム科 Melanthiaceaeに属する見解に従うことにする。同じ科にはコバイケイソウなどの有毒植物もあり、イメージは近い。順次移動させることにしたい。
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