エビモ Potamogeton crispus (ヒルムシロ科 ヒルムシロ属
 エビモは全国の湖沼やため池、小川などに生育する多年生の水草。植物体の色は緑褐色であり、沈水状態で生育することがほとんどであるが、葉が水面に浮かぶこともある。水面にある葉と水中の葉は特に形態的には違いはない。葉は波打っており、長さ10cm以内。和名の由来はエビの生育する場所に生えるため。
 エビモには2形がある。上2枚の画像はほとんど水の流れがない用水路で撮影したものである。このような止水域では、早春から茎の頂端などに茎が肥大して栄養分を貯蔵した殖芽を形成し、夏には枯れて消失してしまう。秋に芽生え、サクラの花が散る頃には画像のような密な群落を形成している。もう一つのタイプは、下2枚の画像に示したタイプであり、小川などの流水域に生育するものである。一年中生育しており、葉は汚れておらず、緑色がより濃い印象であることが多い。周年営業するタイプと、夏休みをとるタイプがあり、それが生育地と関係しているわけである。


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