ギンゴケ Bryum argenteum (ハリガネゴケ科 ハリガネゴケ属
 ギンゴケは泥が流れてくる場所では長さ1cmほどになる。葉の上半分は白色で葉緑体を含まない。雨の後では葉の間に水分を含み、きれいな緑色になるが、乾燥すると白銀色になる。雌雄異株で、胞子体を形成して群落には出会いにくい。雌雄が隣接して生育していることが少ないのかもしれない。n世代が生活環の主体であるコケ植物では、雌雄の環境に対する対応が異なる場合があり、厳しい環境では性が偏る例が知られている。ギンゴケも厳しい環境に生育していることから、都会に生育しているギンゴケは雌ばかりである可能性もある。
 ギンゴケは、もっぱら無性芽によって繁殖しているのではないかと思う。垂直のコンクリート壁に生育していた群落の画像を拡大してみると、たくさんの粒が見えた。これが無性芽であろう。

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