タチヒダゴケ Orthotrichum consobrinum (タチヒダゴケ科 タチヒダゴケ属) |
タチヒダゴケに限らず、樹皮上などの乾湿の変化が大きな環境に生育するコケ植物は、乾燥した状態と降雨時などの湿った状態では大きく状態が変化する。タチヒダゴケも同様で、乾燥した状態では、葉を閉じて緑色はくすんで目立たなくなる。湿らせて見ると、見る見る内に葉の色は鮮やかな緑になり、葉が開く。葉の間からは、楕円形の凾ェ見えてくる。成熟して胞子を飛ばす頃には、少し剳ソが伸びて、乾いている状態でも葉の間から出ている。胞子を散布しやすくするためであろう。 緑鮮やかな雨天時と大きな違いがあり、この大きな形態の違いがタチヒダゴケの生育を保障しているといえよう。 |