コセイタカスギゴケ Pogonatum contortum (スギゴケ科 ニワスギゴケ属
 コセイタカスギゴケは北海道から九州、朝鮮・中国・極東ロシア・北米西部に分布する蘚類。山地の山道、切り通し法面などに群落を形成する。同属のコスギゴケも同様な場所に生育するが、コスギゴケは暖温帯のカシ林域、コセイタカスギゴケは冷温帯の落葉広葉樹林域が分布の中心ではないかと思う。この画像は岡山県県北、森林公園の山道に群生していたものである。山道が整備され、削り取られた斜面に発生したものであろう。
 コセイタカスギゴケは長さ4〜10cmでほぼ直立して美しい。雌雄異株で、雄株は頂端に造精器ができると容易に区別できる。雌株は造胞体ができているとすぐわかるが、造精器ができていない雄株と区別しにくい。1つの群落は雌雄が混在することはないようで、1つの群落は同じ性の株であることが普通。コケは胞子で新たな場所に定着するが、その後に原糸体が広がり、群落を形成するのかもしれない。
セイタカスギゴケの群落(雌)セイタカスギゴケの造胞体
雌株造精器を付けた雄株


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