コバノナンヨウスギ Araucaria heterophylla (ナンヨウスギ科 ナンヨウスギ属
沖縄におけるコバノナンヨウスギの樹形横に広がったコバノナンヨウスギの枝
コバノナンヨウスギの枝の先端コバノナンヨウスギの枝螺着する葉コバノナンヨウスギの幹
 コバノナンヨウスギはオーストラリアの東に位置するノーフォーク島原産の常緑針葉樹で樹高30mに生長する。原産地の関係から、ノーフォークパインの名もある。特異な樹形なので遠くからも目立ち、南国らしいランドマークとなっている。葉の長さは1cm前後で、スギに似ている。

 移植すれば話は別であるが、針葉樹は北の寒冷な地域に多く、赤道近くには少ない。しかしながら、ナンヨウスギの仲間は赤道に近い地域が原産で、コバノナンヨウスギも南緯29度のノーフォーク島が原産地である。高緯度に生育するヨーロッパトウヒが横からの光を期待して振袖型の枝・葉の付き方であるのに比べ、ナンヨウスギの仲間は枝を横から上に向かって展開させ、高い太陽高度を期待して上に向かって枝や葉を配置しているように思われる。低緯度地方における太陽軌道への適応であろう。
種名一覧科名一覧雑学事典目次Top