キタゴヨウ  Pinus parviflora Sieb. et Zucc. var. pentaphylla (Mayr) Henry
 キタゴヨウは北海道と本州の中・北部の日本海側に分布する常緑針葉樹。本州から北海道南部の太平洋側に分布するゴヨウマツの変種で、庭木として好まれよく植えられる。大木となり大きなものは高さ30mに達する。尾根筋などに多いが、エゾマツやトドマツと混生し、針葉樹林をつくることもある。
 北海道で環境の厳しい場所に生える針葉樹としては、アカエゾマツが湿地に多いのに対し、キタゴヨウは尾根筋や露岩地などに多い。乾燥しがちな場所で定着・生育・競争することを得意とするのだろう。名前は「北五葉」であり、本州中部以北に生える五葉松であるため。
キタゴヨウ球果
樹皮芽生え

文章・画像:太田 謙
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