エンゲルマントウヒ Picea engermannii (マツ科 トウヒ属
 北アメリカの西部、ロッキー山脈の900〜3650mに生育する常緑針葉樹。英語名はEngelmann spruce, white spruce, mountain spruce, silver spruce。森林限界付近にまで生育する。直径1.5mになる常緑針葉樹。樹皮は薄く鱗状にはげる。若木の樹形は細い円錐形であるが、成木になるにつれ、円筒形となる。葉は15〜30mmの針葉で断面は菱形。上向きに反っているが、解説版によれば雪をため込んで氷の害を免れるためであるとのこと。球果は4〜8cm、幅1.5cmの細長い円筒形で垂れ下がる。

 製紙用のパルプ、構造材など経済上重要であり、高海抜地でゆっくり育ったものはギター、ハープ、バイオリン、ピアノなどの楽器に使用され、またクリスマスツリーとしても使われる。

 針葉樹の樹形が良く似ていて判断しにくいが、カナディアンロッキーでは最も多い樹種なのではないかと思う。寿命が長いのではないかと推察した。
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