リギダマツ Pinus rigida (マツ科 マツ属)



 リギダマツは北米(オンタリオ、サウスバージニア、テネシー、ジョージアなど)原産の常緑針葉樹。英名を Pich pine というので、松ヤニを採るマツという意味なのであろう。葉の長さは5〜13cmであり、三本の葉が束になって出る(3葉マツ類)ので、三つ葉松という和名をいただいている。球果は翌年の秋に熟し、種子を散布するが、10年以上も枝に残っているのでたくさんの松かさが枝について目立つ。球果の長さは5〜7cmで鱗片には棘がある。アカマツと似た印象があるが、やや球果が大きく、たくさん松かさが付いており、鱗片に棘があれば、リギダマツを疑ってみよう。
 原産地では、尾根や崖の露岩地、湿地にも生育し、山林火災にも抵抗性があって、火災が頻発する地域では優占種になる。山林火災跡地にもいち早く侵入する。火災に遭わない場合は、12〜18m程度の高さになり、直径60cmほどになる。アカマツとよく似た性質を持っているようで、材木は軽くてもろく、主に燃料や炭の生産に使われるが、時として鉱山の坑木として使われた。山林火災跡地や荒廃林地への植林などにも利用される点もアカマツとよく似ている。テーダマツと同様に松枯れに対して抵抗性があり、見本林や公園などに植栽されている。
リギダマツの樹形リギダマツ
リギダマツの球果リギダマツの球果(鱗片の棘)
リギダマツの葉リギダマツの樹幹


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