ツガ Tsuga sieboldii (マツ科 ツガ属
 ツガは本州の福島県以西から屋久島にまで分布する常緑の高木。モミとともに神社では「当て木」として植栽されることが多く、自然分布はわかりにくくなっている。本来は山地の尾根や岩場などの表土の少ない場所に生育する。亜高山帯直下まで生育し、純群落を形成することは少ないが分布は広い。モミとともに、常緑広葉樹林帯と落葉広葉樹林帯の間に発達する中間針葉樹林帯を構成する樹種の1つである。4〜5月頃に開花して緑色の球果を形成する。10月頃に熟して褐色となり、開いて種子を散布する。種子には翼があり、風で散布される。
 樹型はモミと似ているが、モミの枝が斜上する傾向が強いのに比べ、枝が細いので横に出た枝の先端は斜め下に下がる傾向がある。遠くから眺めると判別しやすいが、大きな木を下から眺める場合には樹皮を憶えておくとよい。材は良質で、建材、船舶材、楽器などに利用される。
ツガツガの若い球果と昨年の球果
ツガの樹皮開いた球果をつけた枝

1.ツガ 2.ツガの葉

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