ヒカゲノカズラ Lycopodium clavatum (ヒカゲノカズラ科 ヒカゲノカズラ属) |
ヒカゲノカズラはツル性のシダ植物であり、北海道から九州に分布し、北半球に広く分布している。和名は日陰の葛であるが、日当たりの悪い場所には生育しない。ある程度の水分は必要であるが、尾根筋や谷筋の鉱物質土壌が露出しているような場所に生育する。昔は道端などによく生育していたものであるが、近年は見ることが少なくなった。伐採されることが少なくなり、日当たりのよい裸地が少なくなったからであろう。この画像は花崗岩地帯の小規模な土砂崩れの跡地で撮影したものである。 茎は地上を這い、所々から根を出して広がり、群落を形成する。初夏に胞子嚢を形成する。水の中に沈めてもなかなか腐らないので、池に投げ入れて金魚や鯉を産卵させるための藻場の代用にしたり、胞子をナシの受粉の際の増量剤に利用したりした。 |