セイヨウタンポポ Taraxacum officinale  (キク科 タンポポ属
 セイヨウタンポポはヨーロッパ原産の帰化植物。アカミタンポポが主に地中海沿岸地方に生育するのに比べ、北よりのやや冷涼な地域がもとものとの分布。日本には全国各地に生育しており、現在では最もポピュラーなタンポポになってしまった。都会の荒れ地から郊外の道路沿い、農耕地周辺や放棄畑などにも生育している。
 花は花弁が多く、豪華に見えるので、典型的なものは遠方から見てもセイヨウタンポポであることがわかる。しかし貧弱な個体はアカミタンポポと区別しにくい。種子の色は灰褐色であり、この点が最も確実なアカミタンポポとの区別点である。総苞外片は反り返って、帰化種の特徴を示している。岡山市では少ないタンポポであるが、降水量が多くなる県の中部以北では多くなる。元々冷涼で湿潤な気候が好きなのであろう。
 セイヨウタンポポもアカミタンポポと同様に、染色体を3セット持っており(3n)、正常な減数分裂ができにくいので単為生殖を行うので他の株と花粉を交換する必要はない。花は春に最も多いものの、秋や初夏にも開花する。形成された種子は夏眠せずに発芽する。
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