工学部各学科の14名の教員スタッフが、学生の学力や興味、将来の目標・目的などについて、入学前の調査や入学後の「チュートリアルI-III」における面談などにより綿密に把握し、関連の深い専門分野の教員スタッフがカリキュラム作成を個別にアドバイス。コース専用科目の「ものづくり演習」・「プロジェクト実践」の指導にあたります。
バイオ・応用化学科
近年、カーボンニュートラルな燃料として植物油を原料とするバイオディーゼル燃料の生産量が飛躍的に増大している。それに伴い、不純なグリセリン含有液が排出されている。そこで、塩蔵ワカメより分離された乳酸菌を用いて、この含グリセリン廃液を材料としてバイオプラスチックであるポリ乳酸の素材となるD-乳酸とL-乳酸の製造技術を遺伝子工学的手法や培養工学的手法を用いて開発を行っている。また一方では、乳酸菌とプロピオン酸菌の能力を利用する新たな豆乳発酵食品の開発も行っている。化学基礎教育において、新たな手法を取り入れた授業開発と、その教育効果について検討を行っている。特にオンライン学修支援システムに興味を持っている。
バイオ・応用化学科
ビーカーの中で起こる化学反応、部屋の中の空調(室内環境)、黄砂やPM2. 5などの微粒子の飛散(自然環境)、コンビナートにある各種の化学工業装置など、流れ・伝熱・拡散が関わる様々な現象について、実験や計算機シミュレーションにより研究しています。
機械システム工学科
本研究室では、災害現場や惑星、火山をはじめとする不整地環境における移動機構である柔軟全周囲クローラの開発を行っています。このクローラの完成度を向上させる開発を行うだけでなく、これを用いて不整地環境における調査などに応用することを検討している。
電気電子システム学科
高度情報化時代に不可欠な電源としての電池に注目。電源の小型化をめざし、全固体電池のキーマテリアル「イオニクス材料」について研究しています。
電気電子システム学科
適応同定機能や推論機能などのインテリジェント機能を有する制御システムについて、設計法およびその数理的解析の研究を行っています。現在、産業界には、数多くのサーボコントローラが使用されており、生産の効率化、高精度化のためにサーボ技術の改良が強く望まれています。摩擦やバックラッシュのようなものは非線形であり、かつ、サーボ動作時に変動するため、従来のPI D等の制御手法では有効に補償できない。そこで、外乱ロバストな制御手法、すなわち、外乱の元となる非線形要素の特性を考慮して、変動する外乱を推定して自動補償を行う方法について研究を行っています。さらに、知能機能を持つロボットの開発を行い、特に、自動的経路生成、遠隔操作、環境認識などの自律ロボットの実現を目指し、日常生活支援ロボットの開発をしています。
情報工学科
誤り制御方式の性能は、伝送路における誤り発生の性質に依存するところが大きく、様々な性質における性能評価および方式が数多く研究されており、この研究分野における研究活動を行ってきた。従来、単一伝送を対象とすることが多かったが、最近では複数の伝送を並列に利用することによる高速伝送も行われるようになっている。そのため、並列伝送路用いた場合の誤り発生の性質に依存した誤り制御方式の性能解析や、そのような環境における方式の開発を行っている。
また、競合型のメディアアクセスを適用する無線ネットワークでは、アクセス方式の性質上、信頼性を重視して再送制御を行うことによるマルチキャストが行うことが難しいため、マルチキャストを行うアプリケーションが制限される。そのため、無線環境において、高信頼度なマルチキャストを効率よく行うための方法を考えている。
情報工学科
私たち人間が普段使用している日本語などの”言葉”を自然言語と言います。人間は様々な情報をこのような自然言語を通して理解したり、表現したりします。日本語を対象に、このような自然言語による人間の知的な処理を計算機上で実現するための基礎的な研究(文の意味解析、文の意味の形式的表現方法など)を行っています。また、応用的研究として、Web上の文章解析などを行っています。
知能機械工学科
圧縮性による柔軟性と、軽量で力/質量比の高い空気アクチュエータの特徴を生かして、ウェアラブルアクチュエータやその制御機器の開発を行う。具体的には、柔軟なチューブを用いた空気圧シリンダを開発し、球面駆動アクチュエータを開発するとともにポータブルリハビリ機器への応用を検討している。また、流体圧力源内蔵式封筒型空気圧アクチュエータや各種柔軟変位センサの開発、チューブの屈曲を利用した低価格ウェアラブルサーボ弁の開発、変位センサ内蔵型ゴム人工筋の開発、柔軟空気圧シリンダを用いた配管検査ロボットの開発などの研究を行っている。また、研究や人材のグローバル化をめざし、メカトロニクス研究室所属院生(修士8名、博士3名)は全員、国際会議で講演発表を 行っている。
知能機械工学科
圧縮性による柔軟性、軽量、高出力といった空気の特徴を生かして、電気式や油圧式では実現が困難な制御機器の開発や制御システムの構築をめざしている。すなわち、新しいタイプの空気圧アクチュエータである柔軟空気圧シリンダを用いた球面駆動アクチュエータの開発とポータブルリハビリ機器への応用、柔軟ロボットアームの開発と手首リハビリ機器への応用、流体圧力源内蔵式封筒型空気圧アクチュエータの開発と応用、各種柔軟変位センサの開発、自己保持機能を有する小型オンオフ弁やサーボ弁の開発とゴム人工筋の位置決め制御への応用などの研究を行っている。メカトロニクス研究室では、院生(修士8名、博士3名)は全員、国際会議で講演発表を行い、研究や人材のグローバル化をめざして頑張っている。2012~2014年は、マレーシア、台湾、オーストラリア、シンガポール、イギリス、日本などで発表を行った。
知能機械工学科
機器や構造物の強度(寿命なども含む)を把握する方法を初めとする安全設計法の確立およびユニバーサルデザイン製品の設計方法の確立に関する研究を行っている。
機器や構造物の余寿命評価方法の確立
機器や構造物は使用中の応力を適切に見積もり壊れないように設計する必要があるが、通常は使用しているうちに劣化し、いつかは壊れる。そこで、適切な定期検査を行い、機器や構造物が後どのくらいもつか(余寿命)を評価しながら使用することが考えられる。ここでは、超音波特性およびバルクハウゼンノイズなどの非破壊的余寿命評価方法の確立を目的とする。
人工関節用材料の強度および安全性評価
高齢化により注目されている人工関節の材料には耐久性が求められる。ここで要求される耐久性には、過大な荷重に対する強度特性に加えて摩耗特性も含まれる。そこで、人体環境下における人工関節用材料の摩擦特性や耐摩耗性などの機械的性質について検討を行う。さらに、高分子材料の残留応力(X線回折による)の評価方法について検討する。
建築環境のユニバーサルデザイン-床材などのすべりやすさの評価方法の検討-
ユニバーサルデザインを行うには、さまざまな要素を考える必要がある。その一つとして、転倒の防止などのために床材料の滑りやすさの評価がある。通常、静摩擦係数を用いるが、動的な評価について検討する。
知能機械工学科
強化学習は制御結果の良否だけを用いて制御を学習する方法です。前提知識が必要ありませんので、広範な制御に適用可能です。強化学習で制御を効率的に学習するために、ひとまとまりの動きをまとめた複合行動を選択肢とし、各課題に適したネットワーク構造を自律的に獲得できるINGnetで入力を処理する方法を研究しています。この方法により、従来の強化学習より効率的に学習できました。シグナル伝達系は体の中の各種の調節を司る細胞内の反応系です。この破綻により各種の疾患が引き起こされます。シグナル伝達系のモデル化に基づき、免疫系のモデル化を行っています。現在は、リウマチの発症メカニズムを解析するために関節内での発症に至る反応のモデル化を行っています。
知能機械工学科
従来のロボティクス技術を福祉機器(福祉用具)の開発分野に応用することや、そのシステムの構築法について研究を行っている。以下にその主な研究を3つ紹介する。1.電動車いすの研究は車いす特性(使用者の質量や摩擦など)と走行環境(路面の傾き)の両方を推定し、それらの情報に基づいた車いすの制御系設計法の確立を目指している。2.腰 痛は高齢者だけでなく若年層も抱える疾患のひとつである。そこで、腰痛を改善するために、締め付け機構に空気圧駆動柔軟アクチュエータを装備した腰部アクティブ補装具の開発を目指している。3.2足歩行のメカニズムを解明するため、3次元動歩行機の構築を目指している。
生命医療工学科
医療サイクルの中で撮影される様々な画像情報を空間的に位置合わせし、診断・治療・評価のフェーズで有効に利用することで、治療品質を向上する研究を行っています。また、対象とするデータが3次元画像情報であるため、画像特徴量の計算や位置合わせの最適化のための計算コストが非常に大きいため、GPUを利用した並列計算についても研究しています。
建築学科
現代の建築は、省エネルギーや省CO2が大変重要になっています。これらを担うには、建築の環境・設備システムの設計や施工に関する知識が必要です。建物を設備設計的アプローチから捉え、省エネルギーを実現する設備システムに関する研究を行っています。