生態学概論 Introduction to Ecology (5)
共生進化 現在の細胞は、複数の生物が共生し、1つの生命として進化してきたものであるとの説があり、現在ではほぼ正しいとされている。すなわち、嫌気的生物に好気性の細菌が共生し、これがミトコンドリアとなった。また、運動性の細菌が共生し、これが細胞に鞭毛や細胞分裂の際に形成される紡錘糸などの運動性の素材となった。植物は、光合成バクテリアが共生し、葉緑体を持つことになった。 これらの共生起源と考えられる細胞小器官は、それぞれわずかではあるがDNAを持っており、DNAの言語が異なること、二重膜で包まれており、膜の性質が内膜と外膜で異なり、外膜は細胞全体を包む膜と同じ性質を持っているが、内膜はこれと異なることなどがその根拠である。 |