ゲンゲ Astragalus sinicus (マメ科 ゲンゲ属
 ゲンゲの栽培は、秋の稲刈りの後に種を水田にまき、生長させる。ゲンゲは根に根粒細菌を共生させており、根粒細菌は空中窒素の固定能力があるので、ゲンゲの植物体はタンパク質を豊富に含んでいる。これを水田にすき込むと水田土壌が豊かになる。昔は地上部を刈り取って乾燥させ、その後にすき込んだという。化学肥料とトラクターのない時代、鎌でゲンゲを刈り取り、鍬で水田にすき込んでいくという大変な作業であったわけです。
 根粒は根のあちこちにでき、小さなジャガイモ状のものから、先端がいくつかに分かれたものまである。成熟すると吸収され、なくなってしまう。主根の付け根付近によく発達したものがあることが多い。
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