・ 糸状藻類,ウキクサ
 
 糸状藻類は全保全区域で確認されました。本種が繁茂すると、水の透明度を低下させ日照を阻害するだけでなく、イトクズモに直接付着して、生育を阻害する状況が観察されています。このため、本種はイトクズモの生育を脅かす植物と考えられたため、特に糸状藻類の生育が目立った三日月池において、熊手による除去作業を行いました。しかし、熊手を用いると糸状藻類と共に大量のイトクズモも除去してしまうこととなります。糸状藻類の生育量が増加した場合、除去する必要があると考えられますが、最適な除去方法については、今後の検討が必要です。
 ウキクサは、側水路とひょうたん池で生育が確認されました。本種は水田においてよく生育する種であり、著しい増加は見られませんでしたが、水域の全面に群生した場合は水中への日光の遮断、水中の溶存酸素量の低下等のおそれがあります。このため、過剰に繁茂した場合は、何らかの対策が必要と考えます。
 
写真 イトクズモにからみつき生育する糸状藻類(H13.02.15)

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